さて、今宵も「愛のアドベンチャー・ゲームブック」を。
はじめから読みたい方はこちら。
早速パラグラフ1のつづきから…。
あとちょうど3カ月で、あなたは16歳になる。
父は、17歳になる前にあなたに結婚してほしいと望んでいる。
ガーリンドがいなくなってから、農場の労働のほとんどを、あなたと母の二人だけでこなしてきた。
父は、兄にかわって荒れはてた土地を世話してくれている男とあなたが、結婚するのを望んでいるのだ。
来ました、年頃の女の子が冒険に出る理由。
結婚を迫られたから。
「もう寝るしたくはできたの、リシア?」
母の疲れた声が、あなたのもの思いを破った。
はいきたうるさい母親。
ここでは常識を説く人、でしょうか。
やれやれ、とあなたは胸の中で考える。また母の、淑女たるものは……が始まったわ。
「ストダード家のご長男を、夕食にお招きしようかと思っているのよ。あの方はきのう市場であなたのことを見つめていたわ。心底あなたに興味をひかれた様子だったし、あれほどの方はざらにいませんよ。」
「お母さん、ケビン・ストダードだろうが誰であろうが、まだ結婚するつもりはないわ!わたしはガーリンド兄さんを探しに、旅に出たいの。トレッグが生きている限り、結婚して落ち着くことなんか考えられないわ」
冒険者として立派な心がけじゃないですか。
でも、昭和の女にかけられる言葉はただ一つ。
「なまいきいうんじゃない!」父の力強い声が命じた。
キタコレ。
「おまえはまだ子供なんだ――それも女の子なんだ。トレッグの力はよほど強い戦士がたばになっても、かなわないほどなんだぞ。われわれは、おまえの崇拝する兄なしで、家を再建しなければならんのだ。あいつはトレッグに殺されたんだ。リシア!事実から目をそらすな!」
父の言葉は、あなたを悲しみに突き落とした。
あなたは父が正しいのを知っている。
たとえトレッグにたちむかう力があったとしても、あの悪魔をどうして探し出せばいいのかさえ、見当もつかないのだ。
すすり泣きながら、あなたは父のたくましい腕にすがりついた。
ないて父にすがりつくとか…日本人ではありえない光景、と、子供ごころに思ったことを思いだしますw
父の力強い手があなたの手首をぎゅっとにぎった。
「リシア、トレッグに対する憎しみがおまえの心をみたしているかぎり、やつの邪悪な支配からは逃れられぬぞ。お前の人生を、あの怪物の存在でめちゃくちゃにしてはいけない。真の戦士は憎しみを克服するものじゃ。敵と相対するときがきたら、邪念があってはならぬ。憎しみから闘いをおこす戦士は、その時点ですでに負けているのだ」
「やってみるわ、お父さん」
あなたはきっぱりと言った。
と、戦士について熱く語ったお父さんは「さあ、少し寝るがいい」と言って娘を寝かしつけます。
戦えばいいのか寝ればいいのかどっちかにしてほしいです。
寝ついたけれども、求婚者ケビンの顔がトレッグに変わるという悪夢を見てしまうリシア。まだパラグラフは1のまま。そいでもって、トレッグがどんな悪いやつなのか書かれないまま過ぎていることにも注目です。
さて、次の記事もまだパラグラフ1の続き。
いったんあきらめた様子のリシアは、一体何で心変わりするのか…次の記事に続く。
はじめから読みたい方はこちら。
早速パラグラフ1のつづきから…。
あとちょうど3カ月で、あなたは16歳になる。
父は、17歳になる前にあなたに結婚してほしいと望んでいる。
ガーリンドがいなくなってから、農場の労働のほとんどを、あなたと母の二人だけでこなしてきた。
父は、兄にかわって荒れはてた土地を世話してくれている男とあなたが、結婚するのを望んでいるのだ。
来ました、年頃の女の子が冒険に出る理由。
結婚を迫られたから。
「もう寝るしたくはできたの、リシア?」
母の疲れた声が、あなたのもの思いを破った。
はいきたうるさい母親。
ここでは常識を説く人、でしょうか。
やれやれ、とあなたは胸の中で考える。また母の、淑女たるものは……が始まったわ。
「ストダード家のご長男を、夕食にお招きしようかと思っているのよ。あの方はきのう市場であなたのことを見つめていたわ。心底あなたに興味をひかれた様子だったし、あれほどの方はざらにいませんよ。」
「お母さん、ケビン・ストダードだろうが誰であろうが、まだ結婚するつもりはないわ!わたしはガーリンド兄さんを探しに、旅に出たいの。トレッグが生きている限り、結婚して落ち着くことなんか考えられないわ」
冒険者として立派な心がけじゃないですか。
でも、昭和の女にかけられる言葉はただ一つ。
「なまいきいうんじゃない!」父の力強い声が命じた。
キタコレ。
「おまえはまだ子供なんだ――それも女の子なんだ。トレッグの力はよほど強い戦士がたばになっても、かなわないほどなんだぞ。われわれは、おまえの崇拝する兄なしで、家を再建しなければならんのだ。あいつはトレッグに殺されたんだ。リシア!事実から目をそらすな!」
父の言葉は、あなたを悲しみに突き落とした。
あなたは父が正しいのを知っている。
たとえトレッグにたちむかう力があったとしても、あの悪魔をどうして探し出せばいいのかさえ、見当もつかないのだ。
すすり泣きながら、あなたは父のたくましい腕にすがりついた。
ないて父にすがりつくとか…日本人ではありえない光景、と、子供ごころに思ったことを思いだしますw
父の力強い手があなたの手首をぎゅっとにぎった。
「リシア、トレッグに対する憎しみがおまえの心をみたしているかぎり、やつの邪悪な支配からは逃れられぬぞ。お前の人生を、あの怪物の存在でめちゃくちゃにしてはいけない。真の戦士は憎しみを克服するものじゃ。敵と相対するときがきたら、邪念があってはならぬ。憎しみから闘いをおこす戦士は、その時点ですでに負けているのだ」
「やってみるわ、お父さん」
あなたはきっぱりと言った。
と、戦士について熱く語ったお父さんは「さあ、少し寝るがいい」と言って娘を寝かしつけます。
戦えばいいのか寝ればいいのかどっちかにしてほしいです。
寝ついたけれども、求婚者ケビンの顔がトレッグに変わるという悪夢を見てしまうリシア。まだパラグラフは1のまま。そいでもって、トレッグがどんな悪いやつなのか書かれないまま過ぎていることにも注目です。
さて、次の記事もまだパラグラフ1の続き。
いったんあきらめた様子のリシアは、一体何で心変わりするのか…次の記事に続く。
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