さて、もう日が暮れたことですし。
今宵もあなたと、「愛のアドベンチャー・ゲームブック」を。
はじめから読みたい方はこちら。
さて、マックスの説明続き。
「ところで、スキプトンに来たのは、どうしてなんですか、リシア。
この薄暗い、わびしい町は、とてもあなたのような若くて――美しい人の来るようなところではありません」
「そんなことをいえば、あなただって、こんな場所にいらっしゃるにしては、あんまり上等すぎる服装じゃありません?」
実際、このすらりとした若者は、この場所にそぐわない身なりだった。
地面につきそうなほど長い、あざやかな赤のマントを肩からはおり、頭には、同じ赤のビロードの帽子を粋にかぶっている。
わきばらに、立派な飾りをほどこした短剣を下げている以外は、武器は持っていない。
すでにあごひげある時点でぱーる的にはアウトなもんで…。
どんなきれいに格好でも、好きになる条件とは読み取れない…という私的意見をw
かつての師は魔法使い、という話を、マックスはぺらぺらとしゃべります。
マックスが魔術といったので、あなたはおどろき、警戒心がわいた。
「あなたは魔法使いなのですか?」
「はっは! 残念ながら、違いますよ、うるわしの戦士どの。
わたしはただの学者です。
言語学や薬学、数学の研究者です。
わたしが師のオスターの秘密をほんの少し、学んだか学ばないうちに、彼は死にました。
でも、うわさというものは、真実と同じくらい力のあるものですね。
わたしが書斎で貴族の息子にラテン語を教えているところを、この辺のならず者たちが見たら、連中はおそらくわたしを町から追いだすでしょう。
連中にいわないでくださいね、リシア。
不安は思わぬ結果を生むものです」
マックスの他意ないほほえみとつつしみ深さに、あなたは警戒をとき、軽く笑った。
「ああ、笑顔のほうがいい」
マックスはいった。
はっは!
いつの時代も殺し文句は同じさね。
「そんなにすばらしい甲冑と武器を持った美しい若き戦士が、なぜ、こんなところを歩いているのでしょう?
あなたが自分のことに責任をもてるのは疑いもしませんが、
このさびれた土地では、あなたは人目を引く存在なのはご承知でしょう?」
「わたしは船をやといたくてここに来たのですわ、 マックス。ピトリック島へ連れていってくれるベテランの船乗りを見つけなくてはならないのです」
とたんに、マックスの黒い眼がおどろきに見ひらかれた。
「ピトリック島は危険な場所ですよ、リシア。
恐ろしい怪物や、巨大な生き物が棲むといわれているのです。
また船乗りたちがいうには、島のまわりは海も空も竜が守っていて、船を着けることさえ不可能に近いそうです。
いったいなぜ、あんなところへ行きたいのですか?」
マックスに聞かれて、あなたは目的を明かしたい気になったが、ニスラの指輪がそっと脈打って、警告を思いださせた。
あなたは、マックスの視線をはずした。
ニスラの教えは、女の子の最終防衛線。
最終防衛線。
あなたは作り話のあと、肩をすくめた。
「妖精がその財宝の話をしたとき、この目で見てやろうと思ったのです。
冒険ははじめてじゃありませんし、旅に出てみる価値はありそうですもの。
もし、トレッグとかいうものが立ちふさがるなら、このアベンジャーがそいつの気を変えてくれます!」
あなたは自信たっぷりに、魔法の剣の宝石をはめこんだつかをたたいた。
マックスは真剣な表情で、長いこと身じろぎもしない。それから、ふいに、笑いだした。
「なにがそんなにおかしいの?」
「なんという偶然だ! リシア、信じられないでしょうが、わたしが友人と二人でスキプトンにいるのも、まったく同じ理由なんですよ」
彼も同じ理由だそうで。
へー。
まあ、GMやってると、よくこうやってPCに近づこうとするので、マックスばかりを責めるわけにはいきません。
この本を書いたであろうGMが、そういうフックを用意しただけに過ぎないのですから。
ただ、一言申し添えておくと、小学生のわたしは既にこういうなれなれしいスタートが好きではありませんでしたw
彼はおし殺した声で、あなたのほうに近寄りながら、続けた。
「呪われた島にまつわるうわさがほんとうなら、わたしたちはきっと役に立ちますよ。いっしょに行こうとお思いなら、ティムに話してみましょう。
彼はビクスビー出身のうでききの盗人で、わたしたちは船出にてきした潮流をまっているところです。
きょうがその日なんだ、リシア!
これ以上のチャンスはまたとないんですょ」
見知らぬ人とこんなに親しく話したのははじめてだったし、マックスの親しみのこもった礼儀正しい様子は、こころよかった。
あなたは、この美しい未知の人物といっしょに行きたかったし、彼を信頼したかった。
だが、ニスラの警告がやはり頭にこびりついている。
マックスの申し出を受けようと思うなら19ページヘ。
自分の道を進むほうがいいと思うなら38ページヘ。
さて、またまたきました選択肢。
どっちがみたい?とか、ありますでしょうか?
コメントか拍手で一票を投じてくだされ。
多いほうの続きを書きたいと思います♡
特になければわたしの1票で次へw
ちなみに、拍手ボタンの殿方&お嬢様方へ。
拍手ボタンの後、匿名で全然問題ありませんので、どちらを選ぶかだけ残してくだされー。
「19」
「38」
とかだけでもOKですよー♡
今宵もあなたと、「愛のアドベンチャー・ゲームブック」を。
はじめから読みたい方はこちら。
さて、マックスの説明続き。
「ところで、スキプトンに来たのは、どうしてなんですか、リシア。
この薄暗い、わびしい町は、とてもあなたのような若くて――美しい人の来るようなところではありません」
「そんなことをいえば、あなただって、こんな場所にいらっしゃるにしては、あんまり上等すぎる服装じゃありません?」
実際、このすらりとした若者は、この場所にそぐわない身なりだった。
地面につきそうなほど長い、あざやかな赤のマントを肩からはおり、頭には、同じ赤のビロードの帽子を粋にかぶっている。
わきばらに、立派な飾りをほどこした短剣を下げている以外は、武器は持っていない。
すでにあごひげある時点でぱーる的にはアウトなもんで…。
どんなきれいに格好でも、好きになる条件とは読み取れない…という私的意見をw
かつての師は魔法使い、という話を、マックスはぺらぺらとしゃべります。
マックスが魔術といったので、あなたはおどろき、警戒心がわいた。
「あなたは魔法使いなのですか?」
「はっは! 残念ながら、違いますよ、うるわしの戦士どの。
わたしはただの学者です。
言語学や薬学、数学の研究者です。
わたしが師のオスターの秘密をほんの少し、学んだか学ばないうちに、彼は死にました。
でも、うわさというものは、真実と同じくらい力のあるものですね。
わたしが書斎で貴族の息子にラテン語を教えているところを、この辺のならず者たちが見たら、連中はおそらくわたしを町から追いだすでしょう。
連中にいわないでくださいね、リシア。
不安は思わぬ結果を生むものです」
マックスの他意ないほほえみとつつしみ深さに、あなたは警戒をとき、軽く笑った。
「ああ、笑顔のほうがいい」
マックスはいった。
はっは!
いつの時代も殺し文句は同じさね。
「そんなにすばらしい甲冑と武器を持った美しい若き戦士が、なぜ、こんなところを歩いているのでしょう?
あなたが自分のことに責任をもてるのは疑いもしませんが、
このさびれた土地では、あなたは人目を引く存在なのはご承知でしょう?」
「わたしは船をやといたくてここに来たのですわ、 マックス。ピトリック島へ連れていってくれるベテランの船乗りを見つけなくてはならないのです」
とたんに、マックスの黒い眼がおどろきに見ひらかれた。
「ピトリック島は危険な場所ですよ、リシア。
恐ろしい怪物や、巨大な生き物が棲むといわれているのです。
また船乗りたちがいうには、島のまわりは海も空も竜が守っていて、船を着けることさえ不可能に近いそうです。
いったいなぜ、あんなところへ行きたいのですか?」
マックスに聞かれて、あなたは目的を明かしたい気になったが、ニスラの指輪がそっと脈打って、警告を思いださせた。
あなたは、マックスの視線をはずした。
ニスラの教えは、女の子の最終防衛線。
最終防衛線。
あなたは作り話のあと、肩をすくめた。
「妖精がその財宝の話をしたとき、この目で見てやろうと思ったのです。
冒険ははじめてじゃありませんし、旅に出てみる価値はありそうですもの。
もし、トレッグとかいうものが立ちふさがるなら、このアベンジャーがそいつの気を変えてくれます!」
あなたは自信たっぷりに、魔法の剣の宝石をはめこんだつかをたたいた。
マックスは真剣な表情で、長いこと身じろぎもしない。それから、ふいに、笑いだした。
「なにがそんなにおかしいの?」
「なんという偶然だ! リシア、信じられないでしょうが、わたしが友人と二人でスキプトンにいるのも、まったく同じ理由なんですよ」
彼も同じ理由だそうで。
へー。
まあ、GMやってると、よくこうやってPCに近づこうとするので、マックスばかりを責めるわけにはいきません。
この本を書いたであろうGMが、そういうフックを用意しただけに過ぎないのですから。
ただ、一言申し添えておくと、小学生のわたしは既にこういうなれなれしいスタートが好きではありませんでしたw
彼はおし殺した声で、あなたのほうに近寄りながら、続けた。
「呪われた島にまつわるうわさがほんとうなら、わたしたちはきっと役に立ちますよ。いっしょに行こうとお思いなら、ティムに話してみましょう。
彼はビクスビー出身のうでききの盗人で、わたしたちは船出にてきした潮流をまっているところです。
きょうがその日なんだ、リシア!
これ以上のチャンスはまたとないんですょ」
見知らぬ人とこんなに親しく話したのははじめてだったし、マックスの親しみのこもった礼儀正しい様子は、こころよかった。
あなたは、この美しい未知の人物といっしょに行きたかったし、彼を信頼したかった。
だが、ニスラの警告がやはり頭にこびりついている。
マックスの申し出を受けようと思うなら19ページヘ。
自分の道を進むほうがいいと思うなら38ページヘ。
さて、またまたきました選択肢。
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